新聞と雑誌を読もう
昨日上司に「何で今日日経が上がったと思う?」と聞かれて「最近世界情勢を追っていないので全然わかりません」と回答したら、「昔はそんなんじゃなかったよね、インプリばかりさせすぎたか・・・」とがっかりさせてしまった。確かに、ここ3ヶ月オペレーションやインプリばかりしていたためか、頭が訛った気がする。そして最近特に頭の回転が悪いのを如実に感じる。
というわけで改善を試みるべく、昨日は会社帰りに日経の夕刊、今日は朝に日経の朝刊、そして華道を習いに行く途中で東洋経済を買った。大学の図書館に籠もって東洋経済をまとめ読みするのもありなんだが、昨日は豪雨だったし、今日は華道で時間が取れなかった。まあ買っても大した金額でないから問題ない。
中身を書く前に、やはり世界情勢について知ることは面白いと思った。自分が興味あるからか、知ることで安心しているからか、読むことで精神が安定するのを感じた。本来勉強するべきだと自分でも認識はしていたため、実際に取り組むことで安心感を感じたのだろう。そして日経新聞は電車で読みにくいこともわかった。電子版もありだけど、なんとなく紙のほうが良いと感じるため、忌避感がある。
さて、ようやく中身に入る。
トランプと習近平がお互いに制裁と報復の欧州を重ねており、世界経済の先行きに不安が生じている。10年前のリーマンショックのときは、中国が4兆元もの金融緩和を行っため、被害を抑えられたという背景がある。それが正しいかどうか証明されたかは要件等事項ではあるが、仮に正しいとしたらアメリカがそれを恩に感じても良いと思う。北朝鮮への制裁も、韓国と北朝鮮が急接近している中アメリカの力が弱くなっていると感じるし、中国の方が最終的に譲歩したら、アメリカの権威は凋落するのではないだろうか。このままでは世界恐慌のブロック経済と同じ動きにも感じるし、自国の利益のみを確保するのではなく、堂々としたアメリカを示すことが他国からの尊敬を集め、世界平和につながると思う。
続けて、不動産についてだ。現在不動産価格は高騰しているらしいが、2022年問題と東京オリンピック後に選手村が4000世帯分程度の住宅になることの2点が価格下落につながるリスクらしい。この2つについてはちゃんと調べる必要がある。
ニッセイ・ジャパンAI関連株式ファンドが、AIを活用した自動応答や目の病気の判定システムを開発している企業(クレスコ)を含めた投資をしているらしい。AI病院も2020年後半に実現させるとの話もあるし、この10年でヘルスケア業界も大きく変わりそうだ。
スウェーデンは極右政権が標を伸ばしているらしい。移民への反対が大きな要因だ。トランプもそうだが、非寛容な世界に向かうことは排他的であり、その先に平和が無いと思うのだが。
とりあえず今日はここまで。このように時々読んだ内容をまとめておきたい。
丸の内に行った
今日は丸善に行った、最近大きな本屋に行っていないため凄く気分が上がった。また、丸の内という街がそうさせるのか、最近都会を感じる機会が少なくなり、都会というか洗練とされているものに飢えているように感じる。
東京駅前のように開けており、かつ大きなビルが密集している街は他になく、GDP世界第三位の国の中心駅等感じがし、壮大さを感じてとても楽しく、昔から好きな街である。いつも錦糸町と田端の往復しかしていないから、たまには来る必要があるだろう。
さて、丸善で下記2つの本を買った。
買った直後のカフェで1.5時間程度で読み終えることができた。こういう自己啓発の本は好きだけれど、薄っぺらい感じがしてあまり読んではいけないと思いつつ、読めばそこそこ耳に痛い話があり、役に立っていると思う。たまに1000円払って意識が少しでも変わるなら安いと思うことにしよう。
書いてある内容としては、何より勉強しろという一言につきる。そして継続が重要だという、僕の信条とも合致している。気持ちを新たにし、頑張ろう
こちらは全6冊の学術書で、25年ぶりの改訂版らしい。大学院で人口論およびグローバルヒストリーをやっていた以上、日本の直近1000年の経済史には興味があるから、高いけれど買ってしまった。最初の数ページを読んだだけでも、2012年の論文を引用していることがわかり、最新の研究結果が反映されているようで、買ってよかったと思う。一冊目の本にも書いてあったが、複数の本を読むよりも一冊と向かい合った方が良いため、この本には腰を入れて取り組みたい。とはいっても面白くなかったら読むのをやめる。
丸善に行った後、三菱一号館美術館に行った。宝飾品の展示会があり、とても楽しかった。今後デザイン力が重要な力になると考えているが、その先はちょっとわからない。ただ頭を使い続けることが重要で、なおかつ感性も大切にすることが差別化につながると考えている。そういえば、ランチのカフェや美術館で僕が入ったあとに店が込む傾向があるきがする。お母様のような強運(オーラ?)が身についてきていると信じたい。
【書評】量子論を楽しむ本
最近の素粒子ブームに従い、昨日はこの本を読んだ。
まず大きな学びとして、量子論、量子力学はそれぞれ異なることがわかった・
・量子論は、ミクロな世界に始まって自然界全体の仕組みがどうなっているのかを表した「考え方」や「思想」
・量子力学は、量子論に基づき 物理現象を記述するための「数学的な手段」
「量子論」に限らず〜論とつくものはすべて考え方や思想なのだろうか?例えばマキャベリの君主論も考え方や思想といえる。物理現象を記述するとなると〜力学になるのだろうか?よくわからない
さて、この本では量子力学の歴史から学ぶことができた。
1900年12月のクリスマスパーティでマックスプランク研究所で有名なプランクが、量子論の概念を打ち出した。17世紀から光の本質が議論されており、光が波か粒子かでもめていた。その時までは波という意見が大多数であったが、波であるとするとどうしても説明できない部分があり、プランクがその口火を切った。
その後1905年にアインシュタインが光量子仮説を立て、光が粒子であること証明された。ちなみにアインシュタインは特に光量子仮説が評価され、ノーベル物理学賞を受け取った。
それに続き、電子の正体についての研究が行われ、電子も光と同じように干渉が起きることが実験で明らかになり、電子も光(光子)と同様波であると同時に粒子でもあるという性質をもつことが証明された。ただ、波である光子・電子を観測することはできず、観測したとたんい波が消えてしまい粒子になる。不確定整理が起きる。
非常に不思議な話だが、量子論は本当に理解している人は誰ひとりとしていない、とファインマンが言うくらいに現実世界(古典力学)との乖離が著しいので、そういうものとわりきってみな考えているらしい。アインシュタインは量子力学の確率論には反対してた。というのも物理は決定論であるという信念が強かったからである。
この本は若干数式が出てきて、シュレディンガー方程式などが出てくる。ちゃんと理解してはいないが、あとで理解できるようになりたい。
量子力学・素粒子の本はこれで二冊目。10冊くらいは読みたい。なんとなくだが、いきなり数学的な証明に向きあうより、歴史や概念から向かい合って、最後に数式と向かい合った方がアプローチとして良い気がする。解けるようにはなりたいけど、最優先ではないから。
このアプローチは初めてだけど、10冊位素人向けの本を読んで、概念的な理解を深めたところで、数学的な部分に向かい合ってみようと考えている。
【書評】面白くて眠れなくなる素粒子
昨日・今日でこの素粒子の本を読んだ
昨年より仲良くなった会社の同僚が東北大素粒子Ph.D (更に同級生でもある)であり、素粒子物理に興味を持った。今まで量子力学という単語しか知らなく、原子核より細かい物質を扱うということしか印象しか持っていなった。
素粒子は物質かというと、それも違うようだ。というのも本の中ではブラックホールと同じく穴という概念がふさわしいらしい。更に4つの力を統一するモデルは未だ存在せず、仮説として名前だけは聞いたことがある超紐理論等がある(他には粒子重力理論やループ粒子重力理論等があるが全て仮説であり、実証されていないし、とても小さい世界を扱うため実証が難しい)
面白い点
・素粒子物理はモノでなくてコトである(抽象的でありかた)ことを意識しないと理解できない
・数学も元々は形あるものとして認識できる範囲だったが、五次方程式以上の解の公式が存在しないことが証明されてから抽象的な世界になった
・粒子力学は最も弱い力の重力を無視してなりたっており、一般相対性理論は天体などの大規模物質を対象とし重力にフォーカスしているため、相性がわるい
・重力波を観測できるようになれば、宇宙誕生から30万年以内の様子もわかるようになる(30万年以降は光を観測すれば良い)
・素粒子は没個性的で、回転、電化、重さ、の3つで構成されている。
・素粒子は17種類ある
コンサルタントは本質を考える仕事、素粒子は本質、ならコンサルタントは素粒子を考えなければならないと思う。極論を言うならば素粒子に至らないコンサルタントはエセなのはないだろうか?友人にも教えてもらいながらもっと勉強したいと思う
メモ
・なぜ光子(フォトン)がヒッグス場(ヒッグス粒子)の影響を受けないのかはわかっていない
・四つの力を統一したモデルは完成していない(仮説のみ)
・これ以上分けられないものが素粒子だが、サブクオークのようなより細かい理論も存在している
【書評】風姿花伝・花鏡
前回のブログに続き、能についての本を読んでいる。そもそも本を読むより、一回本物を見たほうが早いという意見があり、それには僕も同意だが、今回読む本は古典であり能に限らず有益と思うため読むことにした。これ以上の能に関する本読むよりは、一回本物を見てから読んだ本が理解が進むだろうから、見てからにしたい。ちなみに、能を探すときな"The nou.com"が良いらしい。海外からのアクセスが3割を超えているとのことだ。
http://www.the-noh.com/jp/schedule/kanto/2018/08/
さて今回読んだ本はこちらだ
能をより洗練とさせた世阿弥が一子相伝の教えとして残した書だ。実際には、自分の子供と養子の二名に教えたから一子ではないらしい。養子の方?が大和4座の金春流につながるらしい。
さて本には世阿弥が40歳までに学んだことをまとめた風姿花伝がメインとなる。これは父である観阿弥の教えが主になるらしい。加えて、能の作り方をまとめた能作書、40歳以降の考えをまとめた60歳に書いた花鏡("かきょう"とも"はなかがみ"とも読むらしい)から構成される。今回まとめて読んだのでまとめて感想を書きたい。
前置き
色々な名言が今でも伝えられているが、有名な言葉でいえば「秘すれば花なり」だろう。世阿弥の主張は一貫しており、能にとっては「花」が最も大切であり、もう一点あるとするならば優美(幽玄)と理解した。世阿弥の言う「花」は一つの言葉では説明しきれないもの、「妙」という言葉が本文に出てくるが妙は「形のないもの」という意味で使用されており、正に花も「妙」に入るだろう。形の無いものは抽象的であるといえ、写実的でなく、より普遍的であるという能の考えに即していると思う。普遍的であるということは古臭くならないということであり、写実的な歌舞伎は古臭くなるのに対し、能は古臭くならないといえる。能が観念的(抽象的)であるからこそわかりにくく普遍的であるため、古臭くならずいつまでも愛される。このことは以前読んだ「能」にも書いてあり、抽象的であるが、演劇である以上写実的にならざる負えない、という所が面白い点なのかもしれない。
そうすると、幻想的であることがポイントになるのではないだろうか。幻想的とは広辞苑では下記通り記載されている
・現実から離れて、まぼろしの世界を夢見ているようなさま。
ここまで書いておいて何だが、能は幻を扱うのではなく、普遍的な本質を扱うので、違うかもしれない。
コンサルティングへの参考になる
全体として、コンサルタントの考えと一致している部分が合って驚いた。例えば下記が挙げられる
・客のレベルを考えて構成を考える
・期待値を下げて少し超えていく(秘すれば花なり)
・自分が作った能 (マテリアル)でなければ全ては伝わらない。だから歌(資料作成)ができるようになろう
・花とは新鮮さでもあるが、新鮮さ(面白さ)を出すためには隠すこと(秘すること)が重要であり、大したことないことでも新鮮さを表現することを意識すること
・偉い人がミーティングに遅れて参加した場合(将軍や天皇が遅れて来た場合)、空気を読んで構成を変えないと行けない
その他気になった点
下記は役に立ちそうな教えのため、書き残しておいた
・25歳の頃の一時の花に溺れないように
・40歳過ぎても「花」を持つためには、つまり「枯れ木に咲いた花」になるには、35歳までちゃんとがんばりなさい
・都会の厳しい批評者の中にいないとダメになる
・初心を忘れるな(いつまでも未熟な芸である自分を忘れず、絶えず研鑽を積むことで、人の命には限りがあるけれど、能には限りが無い)
・「湿った」に花・優雅さが加わることで「しっとりした」という優美な表現になる。
・心を十分に働かせ、身体を7分動かせ
・目は前に、心は後ろに(離見の見)
・優美さを身につけることが名人への道(歌、曲などを身につける)
・老後に練磨する芸
・師匠の言うことを聞け
その他能の役どころ等の細かい話は、一度やらないとピンとこないから、体験してからまた読む必要があるだろう。(謡、舞、動作等)
能について
最近知り合った学生の趣味が能だったため、早速本を読んでみた。
僕は「歴史は最大の批評家」という言葉を信じていて、長きに渡って愛されている・存続しているものには深い価値があると考えている。例えば古典と呼ばれる本や、クラシック音楽等がそうで、ちゃんと関わってみると素晴らしさを感じる。能も650年も続くということは僕が知らないだけでそういったどの時代にも当てはまる・愛される価値があるだろうと推測できる。
本を読んだ感想
能には4つの転換期があった。具体的には①豊臣秀吉、②徳川綱吉〜吉宗の時代、③明治維新後、④戦後、だ。特に①の豊臣秀吉はそうとうな能道楽者だったらしく、パトロンとしてかなり優遇した結果、薄い着物から豪華絢爛にものになったとのこと。クラシック音楽でも絵画でもそうだが、豪華絢爛な文化にはパトロンが必要であるところに共通点を感じる。もちろん庶民的な文化同様に素晴らしいが、貴族的な豪華絢爛も存在し、融合していくことで文化は進化していくと思う。
②の1700年〜1750年ごろには、武の時代から、文に時代に徳川綱吉が転換をしたらしく、神事として能が採用(式楽化)されたらしい。こうなると儀礼的になっていくのだろう。綱吉については生類憐れみの令しか知らなかったが、文化の時代へと転換させたというのは良い統治と思うため、今度調べてみたい。
③はまあ、岩倉具視が頑張って能を保存したとのこと。④は戦後も苦労したという内用だ。ここはあまり心に残る点は無かった。
総論として、織田信長に代表されるエグゼクティブが学んでいたという点に心惹かれる。絶えず命の危険に晒される戦国時代に愛されていたということは、心の落ち着きを得られるものと思われる。これは流行りの瞑想やマインドフルネスと同様の効果を得る可能性があるため、アーユルヴェーダと同じ効果が見込まれ、その点には興味がある。そして本を書いて印税で儲けよう。タイトルは決まっている「外資系コンサルタント式、成功するための能のススメ」だ。バカ売れ間違いなし