AIの進化により全ての人類はかつてのギリシャ貴族になる

2012年のDeep learningの誕生よりAIの進化が急速に進み、注目を集めている。簡単な思考実験として、AIの進化=人間の仕事を代替できる、と解釈する。

そうするとAIが進化することにより、現在の人類が行っている仕事を代替できることになる。例えば年間2400時間の業務時間(8時間×25日×12ヶ月)で年収500万を稼いでいる人を想定する。彼の業務時間がAIによって代替され、業務時間が10%になったとする(これは夢物語ではなく、十分可能性がある数字だろう)。そうすると年間2160時間が空くことになり好きな時間に使うことができる。これはまるでかつてのギリシャやローマにいた奴隷と同じといえる。そして人類は貴族になることができる。

 

上記が将来発生するとすると、我々人類は仕事以外での時間の使い方を考えなければならない。ここでかつての貴族から学ぶとしよう。ギリシャの貴族は哲学などの学問や芸術に打ち込んで、世界的に名高くローマ人が憧れてやまないギリシャ文化を築くことができた。ローマの貴族は剣闘士の決闘に象徴される娯楽に溺れ、パンとサーカスといった言葉まで作られた。さて、働くのが好きな日本人は働かなくてもよくなった時にどうするのだろうか?定年を迎えて仕事がなくなった後と同様に、どうやって生きいくかを考える必要がある。そしてそれに備えた社会設計を今のうちに考え、実行していくことが求められている。