Tictokは動画界のtwitterであり、感動への耐性を促す毒薬である

Tictokは動画界のTwitterである

 ここ数年で注目を集めているTictokという動画アプリは素晴らしい。動画サービスと言えばyoutubeが有名だが、tictokは60秒という制限が特色でポジショニングが異なる。60秒で伝えられる情報量は当然限られ、その中で作者の意向を伝えるには、言葉は短く、感覚でより理解できる映像を使う必要がある。ここまで書いて気づく人もいるかもしれないが、そう動画のTwitterといって過言はないだろう。Twitterは140文字という制限があるからこそ、Postに対する重みも少なく、読む側も情報量が少ないため読んでやろうという気になる。そして短い文字で注目を集めなければならないため、キャッチーで簡潔な文字でないとバズらない。どんなに難しい有益な文章でも、140文字であると思えば集中力も持つ。Tictokも同じだろう。

 

Tictokは一段上の感動ポルノで、感動への耐性を増長する毒薬のようなものである

 競合であるYoutubeは時間が長い分、音楽を楽しんだり授業を見る用途には良いと思う。しかし冗長的になることも多く飛ばしてしまうことも多い。一方Tictokの良い点は、感情に訴えかける力が強いことだ。例えば、雄大な景色や、美人の演奏、おしゃれなファッションなど、飽食気味になるほど感情に訴えかける動画がてんこもりだ。感動ポルノがはびこり生半可なことで感動しなくなってきている世の中であるからこそニーズがあり、最近感動する機会が減ってきた僕にもとても良い。これは今まで存在しなかった一段上の感動ポルノであるので閲覧者は耐性がつき、更に感動へのハードルが高くなることが想定され、日常から得られる感情の起伏が減っていく毒薬のようなサービスでもある。きれいな景色や感動的な話、美人への耐性ができ、徐々に感動しなくなる。そのことが良いかどうかはわからないが、Youtubeやテレビも同じ影響は与えていた。人類に感情がある限りこの流れは止まらず、新しいサービスが出続けるのだろう。

  そして、僕も最近感情の起伏が減っていた人の一人であり、正直感情を動かされる動画もあり楽しんでいる。