Ghost of Tsushimaは現代の日本男児が失ったものを思い出させる名作だ

最高の作品をプレイした

  ひと月前頃から、Ghost of Tsushimaの実況プレイを見ている。昨年発売し、絶賛されている名作だ。かつてゼルダの伝説ブレスオブザワイルドに激ハマりし、オープンワールド系のゲームの魅力を知っているぶん、昨年から気になっていた。そして実況プレイをYou tubeで見て、最後まで見終えた。ここで感想について書いていきたい。

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そのキャラのことをもっと知りたくなる、それこそが名作の証だ

 作品を取り巻くテーマとしては、様式美である武士のプライドと実利のどちらを優先するべきかだ。正々堂々と挑んで全滅し、民を苦しめることと、暗殺のような卑怯な方法を用いるが民を救える方法のどちらがよいか?これを葛藤し続ける主人公が、後者に染まっていき、大切な家族と仲違いし、一方民を救った英雄に祭り上げられる話だ。主人公はもとより、キャラが皆魅力的で、簡単には共感ができない点がとても面白い。なぜ理解はできても素直に共感できないのか?それは僕が彼らの行動原理を理屈では理解していても、感覚としては失ったためだ。そしてそれに対して憧れがあるから、すぐに共感はできない、けれど目を離せない。そのキャラのことをもっと知りたくなる、それこそが名作の証だと改めて教えてくれる作品だ。

 

こんなに人として負けたと思わされたことは久しくない

 まず、戦うことを恐れない心に打たれた。現代社会は戦うことを過度に恐れているように思える。仲間が増えていくゲームではあるが、自分の信念と合わないことがあれば、容赦なく問責する、しかしそれでも義理や大義のために一緒に歩んでいく。SNSを通したゆるい人間関係が増えている昨今、顔を突き合わせて喧嘩することを恐れずに意見を交わす姿に、コミュニケーションの本質を見た。一方で感情が乏しいわけでなく、豊かな感性で自らの感情に正直であるために、そこをブレずに行動をする。たまに自らの安全を顧みない暴走することもあるが、それも純粋さ故の行動であって、いやらしさはない。そのような姿を見て、自らを殺してコミュニケーションをしている自分が映し出され、負けたと素直に思った。いろんなイベントが起きる中で、このキャラならどのように考え、どのように行動するのだろうか?その結果が知りたくて目が離せなくなった。

 「人として負けた」と思うことが減ってきているが、久しぶりに痛感させられた。

 

は武力だけでなく文化も身に着けている

 また和歌や尺八を嗜む姿に、日々研鑽を積むことの美しさ、そして感性を磨くことの大切さを見た。日々情報にふれることばかりの自分に対し、感性を磨き上げている主人公(逆井殿)に対し、憧れを感じた。特に牢屋に入っても尺八を吹くシーン、また乳母との最後のシーンで和歌を読むシーンは感動を生んだ。

 

その他にもあるが、いつか書きたい。

まとめると日本男児が失った、研鑽の素晴らしさ、覚悟の辛さ、戦うを恐れないコミュニケーションの尊さ、そういったことを言葉ではなく実感できる。

 

素晴らしい名作なのでプレイまたは実況プレイを見ることをおすすめする。