【書評】そろそろ世界のフツーをはじめませんか
昨日この本を読んだので感想を書きたい。
https://www.amazon.co.jp/そろそろ、世界のフツーをはじめませんか―いま日本人に必要な「個で戦う力」-今北-純一/dp/4532318823
数年前にも一度読んだことがある。今回読む前に覚えていた事は。
・知的なボクシングができないといけない。それは机上のテストでは身につかない
・世界で日本人メリットを使わずに戦うことの難しさ
の2点であった。今回読んで上記二点は確かに書いてあった。特に2つ目は大きなポイントで、これについて書きたい。
日本人メリットを活かして海外で活躍する人が多い
「若者はもっと海外に出ろ!」この言葉は昔から言われており、実際に海外に出る日本人もいる。ただし、海外に出る日本人は日本人メリットを使っていることがほとんどである。日本人メリットととは、日系企業の駐在員として赴任することや、日本語が話せることを活かして、日本市場への展開を担当することが挙げられる。これらの役割は日本人の方が得意なことは間違いなく、本人の能力以上に嵩上げされており、グローバルな競争にさらされているわけではない。それを認識している人は良いが、日本人メリットを活かしていつにも関わらず俺は国際人だ!という人に対して、本当にグローバルな競争の中で結果を出している人は笑ってしまうだろう。サッカーのようなスポーツや、研究、芸術、プログラミングの世界では日本人メリットを活かしにくく、これらの領域で世界的に活躍している、イチローや小澤征爾といった人は本当に凄いと思う。戦略的に日本人メリットを活かすことはとても素晴らしいと思うので、良い悪いという話ではなく、2つを同じようにグローバルで活躍できる人とくくることに違和感があるだけだ。
その中で筆者はグローバルな環境で結果を出し続けてきた方に類する。その観点からの日本人に対して提言を行ったのが要旨だ。
以下メモ
・真善美を追い求める
・国際人になるのは、「あなたは何ができますか?」と「それを我々に納得させる実績はなんですか?」の2つの質問に答えられなければならない
・「知る」ことは楽しいこと
・仕事や将来に対する無関心=自分自身に対して無関心=夢を失った状態
・情報は以前には形のなかったものを形つくる過程であり、知識は完備した情報。知的教育と言うものは知性を訓練すること
・安直な二項対立による本質議論の回避と幻惑
・ドイツ語からオランダ語への翻訳は12年を要したのに、杉田玄白はわずか4年で訳した
・まだ足りぬ、学び学びて あの世まで
・負けん気だけで語学を勉強した