知に対するリスペクトを持つことができ、豊かな人生を歩むことができてよかった

 20歳より知に対するリスペクトを持っている

 僕は知に対するリスペクトを持っている。20歳までは持っていなかったが、官僚になりたいと思い、船乗り時代の相方に中島さんという国家公務員試験一種に合格した人を紹介してもらった。その人の頭の良さに感動し、頭が良い人は凄いと感動した。中学や高校時の勉強はつまらなく、興味もなく、そもそも大学に行かないという選択肢すら考えていた。さっさと働きたいとも思いつつ、労働は大変なので避けてきたという、小市民的な人間だった。そのような僕にとって知らない世界、天上人のような話をする中島さんは衝撃だった。

 大学院という存在も大学入学後に知ったが、4年ですら長いのに6年いくとかありえないと正直思っていた。医学部の6年も長すぎると感じていたし、事実大学4年次は長すぎると飽きていた。それくらい勉強、つまり知に関心がなかったが世界が変わり始めていた。

 中島さんという頭が良い人に出会ったことに加え、当時父親が教授の彼女は頭の良い人を好んでいたので、なんとなくリスペクトを持つようになった。そして東大の大学院に進学してからは鳥肌が立つくらい優秀な同級生と出会うことができ、また指導教官から教えを受けることにより、社会の見方がガラッと変わる経験ができ世の中と共に、知に感動した。

 

 原体験を思い出して、より知を得られるように頑張りたい

 そのような原体験は今でも覚えている。なのでアカデミアの人に対する尊敬の念は今でも強く持っている。20歳からの15年間で得られた知見は10億円以上の価値があると思っており、100億円を手に入れるよりもいつか天才同期に「頭が良くなった」と言われる方が嬉しい確信がある。なのでもっと頭がよくなりたいものだ。